もちろん、全国紙やテレビでは限られていると思いますが、地元の地方紙は学校の先生の異動とか入試の合格者名まで載せているくらいなのだから、地元の殺人事件は、すべて扱っているのではないか、という気がします。
一方で、殺人事件の容疑を認知し、捜査・検挙するのは警察です。それを発表するのも警察。警察が被害者名などを実名で発表しないという判断が最近、話題を集めていますが、そもそも殺人容疑での捜査・逮捕を公表しない、ということが現実にあるのかどうか。また、警察は発表しても、紙面が足りない、たいした事件ではないという報道側の判断でどのメディアにも掲載されない殺人事件はあるのか。できれば、報道現場の方か警察の方のお答えを期待いたします。
>地元の殺人事件は、すべて扱っているのではないか<
全国紙の地方支局と地方紙の本社が、おなじニュース・ソースに依存
していれば、おなじ記事になります。殺人も、ほとんど同じ内容です。
>殺人容疑での捜査・逮捕を公表しない、ということが現実にあるのか<
他殺と判断した事件は、もちろん公表されますが、そうでない場合は、
「事件性がない」という理由で、以後の情報は公表されません。
内密に捜査を継続することが可能だとしても、他の部署に知られたり、
人員や予算の確保が困難で、刑事が自前で捜査することもなさそうです。
いまの警察制度では、扱う事件が少ないほど都合がよいのです。
>殺人事件の容疑を認知し、捜査・検挙するのは警察です<
その前に、死亡確認した医師が、自然死・病死ならば「死体検案書」
を発行するか、事故死・変死の疑いがあれば、警察に報告します。
診療中の病死は「死亡診断書」その他は「死体検案書」に分れます。
死因不明の“変死”は「行政解剖」、犯罪の疑いがあれば「司法解剖」
に回ります。本来は医師の専権ですが、警官の意志が反映するはずです。
各都道府県の警察本部に記者クラブがあり、この段階で変死=事故死
・自殺・他殺とみられる遺体の氏名・年令・住所などが発表されます。
新聞記者も、ここまではアンタッチャブルなのです。
死体の前で呆然とする田舎の警察署長(ロッド・スタイガー)に対し、
都会の敏腕刑事(シドニー・ポワチエ)が、あざやかな手並で検死する
映画《夜の大捜査線 196710‥ America》が、とても参考になります。
>紙面が足りない、たいした事件ではないという報道側の判断<
いったん変死と発表したら抹消できません。医師による偽証や、事故
に見せかけた殺人は、よほどのことがなければ再検証されません。
>報道現場の方か警察の方のお答えを期待いたします<
ネットQ&Aでは、ユーザーの個人情報は伏せられるので、たとえば
運転免許を持っているかどうか、あるいは男か女なども特定できません。
報道関係者でも、警察関係者でもないのですが、TVの特集で見聞した話でも良ければ、読んでくださいね。
http://www.infogogo.com/%E7%9B%A3%E5%AF%9F%E5%8C%BB.html
監察医は絶対数が足らないこともあって、警察官の「お粗末な知識」で殺人と判断できるものくらいしか持ち込まないんだそうです。
川崎のマンションで子供を投げ落とした男の話が典型的な例です。
警察は最初事件性が無いと判断していましたよね。
犯人が調子に乗って、そうじのおばさんを落とそうとしたりしなければ、そのままになってたでしょうねぇ。ひどいもんです。
それから、マスコミが追求して殺人事件を立件した例なんかも幾つか、ここ数年の間でも見聞きします。
殺人事件の発生、認知は、あくまで警察がそう認識しないことには統計に載らないので、憶測的になりますが、漏れ漏れになってるだろうとは考えられます。
外国人犯罪、特にヒット・アンド・アウェイでしたっけ、やったら逃げる、ってのや、訳分かんない外人は無視したりする日本人の近隣感覚の変化、なんかで、捜査自体の進捗状況の悪化や検挙率の低下なんてのは、新聞などでもよく見る話題です。
あ、そうそう、ホームレスなんかも何で死んだかは、よっぽど事件性が現れてない限り、きちんと調べないそうですよ。この話は警察官と雑談する機会が有ったときに、それとなく色々聞いてたときに聞いたものです。
また、新聞やテレビなどのマスコミで、大きなニュースがあったら、他のニュースが「飛んじゃう」ってのも、よくある話なようですよね。
実際、「こんな大きなニュースが入ってなければ、こちらが大きく報道されてたはず」なんてのをニュース・キャスターの人が言ってたりします。殺人事件でも、警察が重大だと認識して、「警察発表」で大きく扱わない限り、普通は小さな事件になっちゃうんでしょうね。
あんなこんなで、指摘の通りのことは十分有ると結論付けてもよさそうです。
ところで、苦笑される気持ち、よく分かります。
匿名性故に本人に悪意の有無に関わらず、専門家を偽装したか、偽装した形になっちゃった回答ってのはあるから、「自分は何だ」というエクスキューズを求めるには、「~~についての専門家の意見が欲しい」とかってのを質問に入れるのは、実に合理的な方法ですよね。
それから、過去にした質問や回答の履歴をたどると、ユーザーの特性がある程度つかめますよね。
例えば、ある人は質問しておいて、回答者が一生懸命まじめに書いた回答に「いるか」をつけるどころか、コメントもつけずに放置するとか、自分のなじみのユーザーには「久しぶりです」とかなんとか、ヘラヘラしたことを書いたりして、情緒不安定です。はっきり言って、変人だと思っていいですよね。自身はそうは思ってないから、性質が悪い。そんなのは、ありきたりの事を論理を無視して長々と書いたり、つっけんどんな書き方をして、人を不快にさせても平気なんですってね。
ネットには慣れてるようすですので、気にはしてないとは思いますが、いつものことながら、ネットってこんなもんですよねぇ。
丁寧なコメントありがとうございます!
プロの殺し屋氏は、おそらく警察の捜査体制のそういう「穴」を熟知したうえで「事件性を感じさせない殺人」を繰り返してるんでしょうね。
>悪意の有無に関わらず、専門家を偽装したか、偽装した形に
そう、自分が詳しいジャンルの回答を見ていると、回答者がどのくらいのレベルのものかよくわかって、すごく気になるんですよ。だから、少しでも回答の信頼性を高めたい、ということがありました。個別ユーザーの特性も、きちんと確認したほうがいいですね。
まあ、「はてな」はネットのなかでは「かなりマシ」ということで(Yahoo!知恵袋とか教えて!gooとかレベル低すぎ)、楽しんでおります。自分でも得意分野で回答したいと思うのですが、きちんとした回答は意外と難しい。基本的に回答者には感謝しております。お世話になります!
殺人が年間1,200~1,300件・・
以外に多いですね。
ということは、単純計算では1日に4件程度殺人が発生(認知事案に限る)ということになります。
全国紙で毎日4件も掲載されているか、となると、掲載されていないでしょうね。
これをたとえば北海道に限定した場合、北海道内で発生する頻度は1週間に1件程度となり、これならば間違いなく北海道新聞は報道していそうです。
朝日新聞北海道支社版ならやはり載っていそうですが、朝日新聞東京本社版では微妙。
つまり、東京本社版の編集デスクが「北海道の事件で東京の読者の興味を引きにくい」と判断した場合は、ボツ扱いになります。
では関東地区で発生した殺人事件は、ちゃんと朝日新聞東京本社版に掲載されるのか?
99%掲載されるとは思いますが、運が悪ければ掲載されないでしょう。
結局は紙面スペースの問題なので、
「航空機事故・原発事故」
「大震災」
「9・11テロ、開戦」
「天皇崩御」
のような巨大ニュースに遭遇した場合、紙面の都合上割愛されることもありえるのではないでしょうか?
逆に
「日航機事故」「阪神大震災」「地下鉄サリン」「天皇崩御」「9・11テロ」の翌日の紙面に殺人事件が掲載されているかどうか、縮刷版で確認されると面白いのでは?
論理的なお答えありがとうございます。
やはり、普通に考えると「地方版・地元紙には一度は載る」ということになりますでしょうか。大都市圏は問題ですね。とくに東京や大阪は、地元紙というと東京新聞、経営難だった大阪日日新聞ぐらいしかないので(それよりも狭いエリア紙・タウン紙は事件報道はあまりしないとの想像の上)、もしかしたら漏れているかもしれませんね。
その取捨選択の基準は、おっしゃるとおり、紙面スペース・ニュース性の問題だと思います。縮刷版、見てみます。
残る可能性としては、地元有力者あるいは警察がらみの事件を関係者への配慮ゆえに殺人扱いしない、ということがありうるのかどうか、ですが、これはそもそも殺人事件として認知されないわけだから、その有無を判断するのは難しいですね…。
さらに疑問を広げると、殺人を含むいわゆる「凶悪犯」、つまり、放火、強姦、強盗についてはどうなのか、という問題があります。こちらもそれぞれ、失火との区別、被害者の沈黙といった問題点を残しています。
あと、こうした事件報道の意義とニーズはどこにあるのか、というのも疑問を思えてきました。1億の人口がある国で殺人事件が年に1000件ぐらいおきても、「それくらい起きてもしかたないんじゃないの」という見方もできるような気がしてきました。
ともあれ、非常に参考になりました。もうちょっと開放しておきます。
あ、こちらこそ!お世話になりますっ!
ってことで、質問関連ネタが拾えましたので、また来ました。
ちょうど、タイムリーにTBS系の「噂の東京チャンネル」(毎週日曜午後1時~)の雑誌の見出しと概要を紹介するコーナー「今週の中吊り大賞」でこんな記事
http://mikay.blog44.fc2.com/blog-entry-76.html
が大賞として紹介されました。
さっき録画で見たんですが、ネットで概要が拾えると思って消した後、検索してみたら、なぜか見当たら無いですねぇ・・・
消した後の祭りなので、記憶を頼りに、少しだけ再現・・・
検死にする死体や遺体(名前が分かると遺体らしいですね)は、神奈川が一番高くて29%程度、一番低いのが鹿児島で1%台。取材者は取材の過程で警察関係者から「千葉には検死する法医学者が2人しかいない。事件発生件数に比べて少なすぎる。千葉に死体を捨てられると、殺人とわからなくなる可能性は非常に高い」という感じの内容の話を聞いたといいます。犯人自らが名乗り出て、やっと殺人事件と判明するという事件も後を絶たないそうです。法医学者の養成が急務だ、としていました。
・・・再現終わりです。お粗末様でした。
さて、Wikipediaで検死をひくと
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A4%9C%E6%AD%BB
「検案(けんあん)
医師が死体を検査すること。これも解剖は含まれず、上記の検視と同様に外観のみで判断する。日本では検案だけで検査を終了することが多く、そのため誤診率が45%と非常に高い数値になっている。」
誤診率・・・つまり、死因についての診断を間違う確率が45%にも達しているのですね。これはお話にならない。
報道の漏れ、より、こちらの方が大問題っぽい感じがしますよぉ。
また、地元有力者や警察がらみ案件での事件隠し、という、フィクションでは私達庶民におなじみの設定が発生するだろうと邪推される確率よりも、はるかに高いのではないかなぁ、とあきれてしまいます。
警察は自分達の行動は絶対正当化し続けて過ちを認めないし、ちまちました犯罪行為は自分達で隠し通そうとするけど、さすがに殺人とまでいくと、地元有力者や警察上層部でも、ここまでで分かったような、一般の殺人事件並みの確率でしか、殺人事件じゃなくする工作は無理そうです。
それに、指摘されたとおり、「穴」を熟知すれば、完全犯罪としての殺人をやってのけることも不可能じゃなさそうです。
例えば、私は横断歩道を信号無視したりはしますけど、人を暴力で傷つけたり、殺したりはしたことがありませんし、これからもしたくはありません(何かの悪い偶然で過失致死とかになる場合は可能性としては捨て切れませんが)。
でも、たったこれだけの情報で、こうすれば殺人がばれる確率を下げることができるな、という・・・思考実験としての殺人方法を発案できてしまいました。
火事の場合、火元は一番焦げた部分とすることが多いといいます。
火事の原因ではたばこが上位にランキングされます。
たばこが好きで酒呑みの人が殺人のターゲットになったとします。
ぐでぐでに酔いつぶすことに成功したら、寝かせて、火をつけたたばこを持たせます。
酒をのみつつ、寝たばこをした、ということを装うため、ウォッカのびんを枕元に置きます。
ウォッカを少ししみ込ませた布団に火をつけます。
ある程度、火が回ったら自分が危険になる前に脱出します。
逃走ルートはあらかじめ、人目につかないようなところを選んでおきます。
これは現住建造物等放火罪+殺人罪+計画性&残忍性&情状酌量の余地0となって、一人殺しただけでも、確実に「死刑」になるような大事件です。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E7%BD%AA#.E6...
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8F%BE%E4%BD%8F%E5%BB%BA%E9%...
私はゴルゴ某のような人間ではないので、たぶん「プロの殺人者」から見れば、「へへんっ!」と鼻先にも掛けてもらえないほど、稚拙なものかも知れません。でも、この程度でも今の日本の警察なら、もう少しスマートにやる人がいたら・・・ごまかせてしまう可能性はずいぶんと高そうな・・・怖いですねぇ・・・
ところで、質問とは無関係なネット談義ですが、はてなも全体的にはそんなにハイレベルではないですが、無料Q&Aサイトよりかは情報として使える回答が「たまに」拾える、と私は思ってます。S/N比(Signal/Noiseの比率・・・情報の内容の高さ、みたいなもの)も、わずかに高い程度だと感じる程度ですが、たまに「おぉ、これは勉強になるなぁ」というのや、「こんなサイトがあったのか・・・ブックマーク(お気に入り)しておこう」というのが、あることは確かです。2割8割の法則じゃないですが、2割のうちの2割が2塁打や3塁打、時にはホームラン、なんて事がある、と思ってます。
それに、はてな独特のユーザー放置、というか、よくいえば、「ユーザーの良識一任」的な暗黙の方針のために、他では削除されそうな質問が出たり、
無礼なユーザーに対してはっきり意見を述べたりしても当局介入がほとんど無かったり、することなんかや、「ネタ」系大歓迎だったり、質問の増加スピードがホドホドだったり、という感じの風情があるので、私は今のところ飽きてません。
知的好奇心旺盛な幼児性満載の愚か者なので質問するだけの知恵を持ち合わせていないので、回答一辺倒ですが、回答者の中に私が入っていたら、少々くだらない内容でも、一生懸命書いたんだな、って笑って読んでやってみてくださいな。
2回の回答権を使い切ったし、ずいぶん長居しちゃったので、これで失礼しま~す!
詳細なお答え、勉強になります。
ということは、やはり殺人事件として警察発表があれば、地元紙(の地域版)や全国紙の地方版で一度は紙面化されていると考えていいということですね。確認ですが、実はここが一番聞きたかった点なので…。
しかし、ご指摘のように、それ以前に、医師や警察によって事件性の疑いがないと判断されてしまうと、そこで捜査や検挙、そして報道の道が閉ざされてしまうことがあるということですね。
>いったん変死と発表したら抹消できません。
これは、役所組織にありがちな「無謬性の前提」ゆえということでしょうか。「いったん変死と発表したら警察がそれを後から否定するのはほとんどありえない」ということなら理解できますが。そう理解することにします。
>>報道現場の方か警察の方のお答えを期待いたします
>ネットQ&Aでは、ユーザーの個人情報は伏せられるので、たとえば運転免許を持っているかどうか、あるいは男か女なども特定できません。
そんなにつっけんどんな突っ込み口調じゃなくてもわかってますよ(苦笑)。こういう留保をつけておくことで「報道関係じゃありませんが」とか「経験がありますが」とか言及してもらうことで、信憑性を判断できるかと思っただけです。…というのはさておき、「夜の大捜査線」を見たのはだいぶ前なので、これを機会に見返してみようかな…。ありがとうございました!