もうすぐ衆議院選挙ですね。
自民党も民主党も、どの政党も、どうもきちんと民意を反映することができるように思えません。
例えば、こちらの質問では選挙カーがいらないという人がほとんどです。
http://q.hatena.ne.jp/1250912862
しかし、これを改善することがは現状では難しいように思います。
選挙カーについての私の意見は多少はてなダイアリーに書きました。
http://d.hatena.ne.jp/mogyu326/20090824
そこで、民意をきちんと反映させる方法を理由も含めて教えてください。政党政治にこだわらなくとも良いです。
例:国会で提案された政策を国民に審査させ、政策ごとに賛成反対を投票できるようにする。
現在のやり方で民意がきちんと反映されているという意見もありですが、その場合も理由を教えてください。
「政党」・「政治家」への投票ではなく、すべてを「政策」への投票とする「政策政治」への転換、とするのが個人的にはよいように思っています(マニフェストマッチなどをやっても、ある政党の政策の多くに賛同することがありません。各党の政策に個々個別バラバラに賛同したりします)。政党・政治家の持つ「政策セット」単位での投票ではなく、政策単品への投票、となると、すでに述べられているような直接投票の拡大ということになるのでしょうが、現状の政党政治から合法的に移行するには、「政党政治解体党」みたいな自己否定をテーマとする政党が勢力を持つようになるか、小泉元首相のようにそれが世論だと勘違いさせる強力なパフォーマーが出てくるか、でないと変わらないような気がします。
ところで、「民意」とは何なのか、そして「民意を反映させる」とは何なのかの定義が難しいですね。
実際には「民」(この場合には日本国の参政権を持つ人たち)が100%同じことを求めることはありえません。
賛成10%、条件付き賛成10%、一部賛成10%、どちらかといえば反対10%、おおよそ反対10%、絶対反対10%、よくわからない30%、どちらでもよい10%、だったりするのが普通だと思われます。ここで「よくわからない」「どちらでもよい」を排除したところで、では民意は何?ということになると、問題が生じます。しかも、この例は賛成か反対かだけですが、甲・乙・丙・丁……等々の多くの選択肢が生じることも多いものです(郵政民営化にイエスかノーか、に落とし込み、それを民意として小泉自民党への支持だとアピールした小泉元首相は世論誘導の天才でした)。
少数者の意見を排除するのであれば民意ではないでしょうし、少数者の意見を優先するのも民意ではない、という難しい問題が生じます。
また、「一般大衆的にはAがよいと信じられているけれども、専門家は100%Bがよいと考える」「短期的にはCがよいが、中期的にはDがよく、長期的にはEがよい」「地球市民的にはFがよいが、日本限定的にはGがよい」などといったテーマでは、いわゆる「衆愚」の問題が出てきます。Web2.0や多数決が「案外正しい」のは、実はみんなの好みで決めてよい問題に限られるのであって、本当によい(がみんなの好まない)選択肢は捨てられる傾向にあります。
そして、農業従事者、サラリーマン、自営業者、自由業者等々の立場が違うと、望むものも違います。今回の選挙でも、子持ちの親にアピールする政策は、子持ちでない人たちにはまったく無駄な政策です。では民意とは何か。答えがなくなってしまいます。
一方で、一定の理念・思想(イデオロギー)があり、それに基づいて個々の政策を決めるという政党もあります。たとえば科学的社会主義に基づく共産党、社民主義政党と明記している社会民主党、幸福の科学の教義による幸福を広めようとする幸福実現党、日本国水主義的な維新政党新風などが該当するでしょう(公明党=創価学会はちょっと毛色が違うのでここでは除外)。このような政党を支持する場合、そのイデオロギーが最優先され、それに合致する政策が選ばれることになりますから、政党支持=政策支持ということになって当然と思われます。しかし、今やイデオロギー政党は少数派で(確かな野党はいつも確かに野党)、自民党にせよ民主党にせよ、イデオロギー色は弱く(あるいは一党の中に複数のイデオロギーが混在しており)、結局個々の政策で「民」にアピールしているわけです。それなのに政党で選べというのだから、矛盾しています。逆に、民意に媚びすぎる(正確には、あたかも自分の政策が民意であるかのようにアピールしすぎる)とポピュリズムとも言われます。
そうなると、まず「民意」とは何かが曖昧であり、「民意」が絶対でもなさそうだ、ということになります。
ですので、以上の長文も質問の趣旨からするとあまり適切な回答ではないのかもしれませんが、まずご質問のなかの「民意を反映させる」とはどういうことなのか、をじっくりと研究する必要があるのではないかと思います。それにすぐ答えが出るとは限りません。むしろ、「民主主義政治」の根幹ともなるテーマだと思います。
選挙制度が問題でしょう。各国の制度をそれぞれ研究されてみることをおすすめします。制度とその国の文化、勢力分散には関連があります。
回答ありがとうございます。
しかし、具体的なことが書かれておりません。
やはり民意を完璧に反映させるには国民投票がいいと思います。
ただ、すべてに国民投票を行っていくのでは経済性に難がありますし、専門的知識の必要なものについてはマスコミの世論操作により民意が形成されてしまう恐れがあります。
また、増税という政策なら国民投票にしてしまうと絶対に可決はされないでしょうし、それにより国が衰退していくのは目に見えていますよね。
なので、経済や外交など専門性の高い政策については専門家に任せるべきだと思います。
つまり、「あまり専門性の無い内容で、与党と野党の意見がまっぷたつに割れた場合」にのみ国民投票を行うのが良いのではないかと。
実際、ニュージーランドではこのような国民投票も行われています。
http://www.47news.jp/CN/200908/CN2009082201000134.html
子供への体罰は必要かどうか?という投票で87%が「必要」。
こういった生活に密着した政策や法案についてはちゃんと国民投票で民意を確認するべきだと思います。
回答ありがとうございます。
やはり全ての政策を国民投票にしてしまうのは無理がありますからね。
私の書いた例も、だいたいこのようなことを前提に考えています。
このような制度を採用までにこぎつける方法まで、知りたいところです。
はてなのアンケートみたいなものを国が運営すればよいのではないでしょうか。
住民基本台帳法があるわけですし、インターネットを利用したら実現できるでしょうね。
投票率と有権者数などから目安となる数値を算出し、それを民意とするということで。
その基準値は試行錯誤によって出すことになるでしょうけどね。
いっそのことその都度郵送でログイン用のシリアルナンバー配ってもいいわけです。
年配の方やネット環境がない場合の対策もいくらでも取れると思います。
市役所なり公民館なり使えばいいわけですし。
これ、精度が低くても作用すると思います。
国民の意見が政治家に見える=政治家や政党が参考にすることで、その方向の政策をとらざる得ないでしょう。
真逆に走って過半数取れるとは思えませんし。
回答ありがとうございます。
確かに、今からこのような制度を整えるとしたら、インターネット絡めない手はないでしょうね。
でも、やっぱりここまでこぎつける方法が見当たりません。別で質問をするべきでしょうか。
以下は、架空のお話です。結構前に考えたのですが、下書きのまま保存してあったので、要約して掘り出してきました。
●条件
投票は定められた投票所に設置された電子的媒体で、投票期日の所定の時間内で行われます。選挙人は、日本人は1名100票を有しています。いわゆる外国人は1名 75票を有しています。被選挙人への投票は1票以上を有効とし、選挙人は保有する票の全てを投じなくても構わないが、保有する票を越えて投じたときには、その全ての票を無効とします。なお、複数の被選挙人に各1票以上を投じることができる。
●当せん
当選人が2名以上いるときには、得票率の高い者を当選とします。投票数及び得票率が同じときには、選挙人の当該被選挙人に対する投票比率を所定の方法で算出し、最大多数を占める者を当選とします。投票数及び得票率並びに選挙人の投票比率が同じときには、選挙会のくじ引きによって、その者を当選とする。なお、「選挙人の当該被選挙人に対する投票比率 」とは、選挙人が1名以上の当選候補者に投じていた場合、その選挙人の投じていた当選候補者の票の割合を表し、当選候補者Aの投票比率=当選候補者Aの投票数÷(当選候補者A+Bの投票数)で求める事ができます。
すなわち、何が言いたいのかというと、「多者択一ではない。」ということ、必ずしも「多数派」が有利とはならないということ、「名前を書く必要がない」ということです。
電子画面上に、届出順の名前と顔、公約一覧があれば、名前は覚える必要は無いのです。
事前に、各候補者の公約を書籍化して、選挙人一人ずつに配るよりはコスト削減できます。
回答ありがとうございます。
現状を変えようとする、おもしろい案です。
しかし、これで民意が反映されるかというと疑問が残ります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E6%86%B...
国民投票法案の範囲を広げるのが現実的でしょう。
現在は憲法改正のみですが、様々な法改正について利用することが出来るはずです。
しかし実際にこれを採用させるとなると、自分で政治家になるか、有力政治家にお願いするしかないでしょうね。
回答ありがとうございます。
そうですね。
やはり、こればっかりは政治家に頼まないと駄目そうですか…
自分で政治家になっても一人では採用にもっていけなさそうだし、政党に入ったらそんな法案の提出は認められないだろうし…
無理。
民意がありすぎてぐちゃぐちゃ。
愚かな人民には優秀なリーダーが必要なのだ。
回答ありがとうございます。
すみません。例えぐちゃぐちゃだとしても、そのぐちゃぐちゃさえ伝わってさえいないと思います。
質問の答えとしては適さないように思います…
「政党」・「政治家」への投票ではなく、すべてを「政策」への投票とする「政策政治」への転換、とするのが個人的にはよいように思っています(マニフェストマッチなどをやっても、ある政党の政策の多くに賛同することがありません。各党の政策に個々個別バラバラに賛同したりします)。政党・政治家の持つ「政策セット」単位での投票ではなく、政策単品への投票、となると、すでに述べられているような直接投票の拡大ということになるのでしょうが、現状の政党政治から合法的に移行するには、「政党政治解体党」みたいな自己否定をテーマとする政党が勢力を持つようになるか、小泉元首相のようにそれが世論だと勘違いさせる強力なパフォーマーが出てくるか、でないと変わらないような気がします。
ところで、「民意」とは何なのか、そして「民意を反映させる」とは何なのかの定義が難しいですね。
実際には「民」(この場合には日本国の参政権を持つ人たち)が100%同じことを求めることはありえません。
賛成10%、条件付き賛成10%、一部賛成10%、どちらかといえば反対10%、おおよそ反対10%、絶対反対10%、よくわからない30%、どちらでもよい10%、だったりするのが普通だと思われます。ここで「よくわからない」「どちらでもよい」を排除したところで、では民意は何?ということになると、問題が生じます。しかも、この例は賛成か反対かだけですが、甲・乙・丙・丁……等々の多くの選択肢が生じることも多いものです(郵政民営化にイエスかノーか、に落とし込み、それを民意として小泉自民党への支持だとアピールした小泉元首相は世論誘導の天才でした)。
少数者の意見を排除するのであれば民意ではないでしょうし、少数者の意見を優先するのも民意ではない、という難しい問題が生じます。
また、「一般大衆的にはAがよいと信じられているけれども、専門家は100%Bがよいと考える」「短期的にはCがよいが、中期的にはDがよく、長期的にはEがよい」「地球市民的にはFがよいが、日本限定的にはGがよい」などといったテーマでは、いわゆる「衆愚」の問題が出てきます。Web2.0や多数決が「案外正しい」のは、実はみんなの好みで決めてよい問題に限られるのであって、本当によい(がみんなの好まない)選択肢は捨てられる傾向にあります。
そして、農業従事者、サラリーマン、自営業者、自由業者等々の立場が違うと、望むものも違います。今回の選挙でも、子持ちの親にアピールする政策は、子持ちでない人たちにはまったく無駄な政策です。では民意とは何か。答えがなくなってしまいます。
一方で、一定の理念・思想(イデオロギー)があり、それに基づいて個々の政策を決めるという政党もあります。たとえば科学的社会主義に基づく共産党、社民主義政党と明記している社会民主党、幸福の科学の教義による幸福を広めようとする幸福実現党、日本国水主義的な維新政党新風などが該当するでしょう(公明党=創価学会はちょっと毛色が違うのでここでは除外)。このような政党を支持する場合、そのイデオロギーが最優先され、それに合致する政策が選ばれることになりますから、政党支持=政策支持ということになって当然と思われます。しかし、今やイデオロギー政党は少数派で(確かな野党はいつも確かに野党)、自民党にせよ民主党にせよ、イデオロギー色は弱く(あるいは一党の中に複数のイデオロギーが混在しており)、結局個々の政策で「民」にアピールしているわけです。それなのに政党で選べというのだから、矛盾しています。逆に、民意に媚びすぎる(正確には、あたかも自分の政策が民意であるかのようにアピールしすぎる)とポピュリズムとも言われます。
そうなると、まず「民意」とは何かが曖昧であり、「民意」が絶対でもなさそうだ、ということになります。
ですので、以上の長文も質問の趣旨からするとあまり適切な回答ではないのかもしれませんが、まずご質問のなかの「民意を反映させる」とはどういうことなのか、をじっくりと研究する必要があるのではないかと思います。それにすぐ答えが出るとは限りません。むしろ、「民主主義政治」の根幹ともなるテーマだと思います。
回答ありがとうございます。
やはり政策投票という形になりますかね。実現も相当難しそうです。
「ところで」以降の長文は確かに質問の回答にはあたりませんが、
質問に関連して深みを与える内容だと思いました。わざわざありがとうございます。
首相をとりあえず、直接選挙によって選ぶべきですね。
「民意をきちんと反映させる」とという民意とか何かという点を定義しないと
議論できないと思います。富裕層にとっては、民意を十分に反映していると答えると思いますが・・・。
回答ありがとうございます。
首相の直接選挙は検討されるべき案ですね。
「民意」という言葉の意味するところが広すぎたようです…。
民意の定義をきちんとしろという意見は受けましたので、それはまた考えます。
言いたいことは、私が挙げた選挙カーの例ぐらい、「だいたいの人が思ってそうなことでさえも通らない現状」を疑問に思うということです。貧困層の民意とか、富裕層の民意とかどちらかによりがちな民意ではなくて、もっと広い範囲で言える民意が通ってないように思うのです。
回答ありがとうございます。
やはり政策投票という形になりますかね。実現も相当難しそうです。
「ところで」以降の長文は確かに質問の回答にはあたりませんが、
質問に関連して深みを与える内容だと思いました。わざわざありがとうございます。