-----------以下問題-----------
■問題(15)
x^3+ax^2-5x+4 を x^2+bx-2 で割ると、
余りが2になる。このとき定数aの値を求めよ。
-----------以上問題-----------
-----------以下問題-----------
■問題(16)
不等式ax^2+bx+4>0 の解が -1<x<2 のとき、
aの値を求めよ。
-----------以上問題-----------
-----------以下問題-----------
■問題(17)
a,b,c は a<b<c を満たし、
この順で等差数列であり、
a+b+c=3, a^2+b^2+c^2=35 のとき、
aの値を求めよ。
-----------以上問題-----------
■問題(15)【答え】2
■問題(16)【答え】-2
■問題(17)【答え】-3
●問題15
x^3+ax^2-5x+4 割る x^2+bx-2 あまり2 ということは、
割り切れる式は、あまりを引いた x^3+ax^2-5x+2 となる。
実際に割ってみると
x+(a-b) ________ x^2+bx-2 )x^3+ax^2-5x+2 x^3+bx^2-2x ──────── (a-b)x^2-3x+2 (a-b)x^2+(a-b)bx-2(a-b) ───────────── -3x-(a-b)bx+2+2(a-b)
ここで簡単にするため Z=(a-b)と置いて考える。-3x-Zbx+2+2Z
割り切れるという事は、どのようなxに対しても -3x-Zbx+2+2Z が0となる必要がある。
つまり、各xべき乗項についてそれぞれが常に0でなければならない。
したがって、
-3-Zb=0 …(1) 2+2Z=0 …(2)
の連立二次方程式が成り立つ。
(2)より Z=-1 なので、
-3-(-1)b=0 b=3
次に Z=-1→(a-b)=-1 に戻して
a-3=-1 a =3-1 a =2
●問題16
ax^2+bx+4>0 (-1<x<2) ということは、x=-1もしくはx=2のとき式の値は0となる。</p>
xのそれぞれの値を代入し、式の値が0になるものとしてa,bについての連立方程式を立てる。
a+b(-1)+4=0 …(1)
4a+b(2)+4=0 …(2)
bを消去するために、(1)の両辺を2倍し(1)'として、(2)式と足す。
2a+b(-2)+8=0 …(1)’ 4a+b(2)+4=0 …(2) 6a+b(0)+12=0 …(1)'+(2)
aについて解くと
a=-12/6 =-2
●問題17
与えられた2式、
a+b+c=3 …(1)
a^2+b^2+c^2=35 …(2)
について、a,b,cが等差数列であることから、公差=Zとおいてみると、
a=b-z,c=b+z と置くことができ、a+b+c=3 は 3b=3 すなわち、b=1となる。
このことから与えられた2式のbを消去して整理すると
a+c=2 …(1)'
a^2+c^2=34 …(2)'
式(1)’より c=2-a 。これを式(2)’に代入してcを消去し、aについて解く、
a^2+(2-a)^2=34 a^2+a^2-4a+4=34 a^2-2a-15=0 (a-5)(a+3)=0 a=-3,5
ここで、a<bより a=5は消去されるので、a=-3</p>
(15) つまりx^3+ax^2-5x+2 を x^2+bx-2 で割ると割り切れるということです。
その商はcx+d とおけます。
第一行のそれぞれの式の第一項に注目するとc=1、それぞれの式の最後の項に注目するとd=-1がわかります。
(x-1)(x^2+bx-2)=x^3+(b-1)x^2+(-b-2)x+2 なので、x^3+ax^2-5x+2と比較して
a=2,b=3 が出ます。
(16) a=0 のときは明らかにありえません。
解が-1<x<2 となる二次式は、(x+1)(x-2)=x^2-x-2<0 で、これを ー2倍すると ax^2+bx+4>0 になります。
よって a=-2
(17)等差数列の公差を d とすると、a=b-d,c=b+d
よって、a+b+c=(b-d)+b+(b+d)=3b=3,つまり b=1
条件の式はa+1+c=3,a^2+1^2+c^2=35つまり、a+c=2,a^2+c^2=34
a^2+c^2=a^2+(2-a)^2=2a^2-4a+4=34,a^2-2a-15=(a+3)(a-5)=0,a=5,-3
よってa<bよりa=-3</p>
■問題(15)
商は高々1次式なので、次のような恒等式を立てることが出来ます。
x^3+ax^2-5x+4=(x^2+bx-2)(x+c)+2
右辺を展開して、
=x^3+(b+c)x^2+(bc-2)x-2c+2
両辺の係数を比較して、
a=b+c・・・①
4=-2c+2・・・③
よって、連立方程式①②③を解いて、
③から、c=-1・・・④
これを②に代入して、
b(-1)-2=-5
∴b=3・・・⑤
④⑤を①に代入して、
a=(-1)+(3)=2
●整式の割り算
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/koukou/divpoli6.htm
http://www.geisya.or.jp/~mwm48961/koukou/divpoli6.htm#hint
■問題(16)
不等式ax^2+bx+4>0 の解が -1<x<2であるための条件は、不等号の向きから、</p>
a<0・・・①
∵不等式の解がα<x<β型になるためには、2次不等式<0でなければならない
また、方程式ax^2+bx+4=0 の解が x=-1,2であるから、解と係数の関係から、
4/a=(-1)(2)=-2・・・③
③から、a=-2
これは①を満たしている。
また、これを②に代入して、
∴b=2
以上より、aの値は、a=-2
●解から不等式をつくるときの確認
http://izumi-math.jp/S_Yoshida/matome/s1_2jihutousiki_kai.pdf
●二次不等式の解のちょっとした小手技
http://izumi-math.jp/F_Nakamura/kotewaza/inequal/inequal.htm
■問題(17)
a,b,c がこの順で等差数列であるから、
2b=a+c・・・①
題意より、
a+b+c=3・・・②
a^2+b^2+c^2=35・・・③
連立方程式①②③を解いて、①を②に代入して、
a+b+c=(a+c)+b=(2b)+b=3b=3
∴b=1
これを①③に代入して、
a+c=2(1)=2・・・④
a^2+(1)^2+c^2=35
∴a^2+c^2=34・・・⑤
④から、c=2-a
これを⑤に代入して、
a^2+(2-a)^2=34
∴a^2+(a^2-4a+4)=34
∴2a^2-4a-30=0
∴a^2-2a-15=0
∴(a+3)(a-5)=0
a<b=1<cより、</p>
a=-3
これを④に代入して、
(-3)+c=2
∴c=2+3=5
以上より、
a=-3,b=1,c=5
確かに、a,b,cは、この順に公差4の等差数列になっている。
よって、求めるaの値は、a=-3
●テーマ10 ..... 等差中項・等比中項
コメント(1件)
(15)
「● 5=bc-2・・・②」→「-5=bc-2・・・②」
(16)
「● b/a=(-1)+(2)=1・・・②」→「-b/a=(-1)+(2)=1・・・②」
「● b/(-2)=1」→「-b/(-2)=1」