日本には、昔から、トラはいないですよね。。。
酒呑童子で有名な大江山がある京都は、「日本の鬼の交流博物館」に所蔵されている「酒典童子絵巻」の絵です。
http://www.city.fukuchiyama.kyoto.jp/onihaku/densetu/index.html
退治される場面の有名な絵ですが、よく見ると、鬼が着てるのは普通の着物です。
他にも絵巻はいろいろ残されているのですが、虎の皮のふんどしをつけていないものがいっぱいあります。
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=2455
http://www.tsuka.co.jp/stage/oni/2008/index.html
http://poyoland.jugem.jp/?eid=637
http://blogs.yahoo.co.jp/kazupon279/25666790.html
# 個人のブログっぽいので、画像はリンク先で見てください
で、虎皮のふんどしについて、こんな説があります。
http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiCard/4040002.shtml
天狗を絵に描くときに*立附*と言うものを着た姿で描くが、これは東都の大工、大隈という人の祖父が始めたものである。
また鬼の絵の虎皮の褌は古法眼元信が始めたものである。
古法眼元信とは、室町時代の絵師である狩野元信のことです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%A9%E9%87%8E%E5%85%83%E4%BF%A1
室町時代の絵師。狩野派の祖・狩野正信の子(長男または次男とされる)で、狩野派2代目。京都出身。幼名は四郎二郎、大炊助、越前守、さらに法眼に叙せられ、後世「古法眼」(こほうげん)と通称された。
酒呑童子絵巻 (サントリー美術館) 3巻 紙本著色 : 小田原北条氏2代目の北条氏綱の依頼で描かれた。
サントリー美術館の「収蔵品の御案内」から「酒呑童子絵巻」を見ることができます。
キーワードに「酒呑童子絵巻」を指定して検索してください。
あれ、酒呑童子が退治される場面では、普通のふんどしですね。
虎皮のって、これかもしれません。
鬼は平安時代の頃から文献に登場してきますが、鬼、すなわち虎皮のふんどし、ということではなく、あくまでもファッション(?)のひとつだということ。
もし、狩野元信が始めたものだとしたら、絵師を生業にしているわけですから、中国から渡ってきた書画で虎を知っているのは不思議ではありません。
因みに、うまくたどりつけなかった、虎皮をはいている酒呑童子。
京都国立博物館の「博物館ディクショナリー」というコーナーで出されている「酒典童子絵巻」です。
http://www.kyohaku.go.jp/jp/dictio/data/kaiga/56syuten02.htm
京都国立博物館の収蔵品データベースに登録されておらず、どこの所蔵かよく分かりません。
こちらは、国立歴史民族博物館所蔵の「大江山酒呑童子絵巻」で、江戸時代のもの。
http://www.rekihaku.ac.jp/doc/t-db-index.html
↑から、「館蔵資料(画像付き)」を選んで、「酒呑童子」を資料名称に指定して検索すると、「大江山酒呑童子絵巻」にたどりつきます。
おお、勉強になりました!
2012/06/24 09:10:42